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四寸と二寸の萬義の比較をして見ます。
二寸は重昌師、四寸は三代目の製作と推定されます。
弓の大きさは異なりますが、それぞれ仕上げは丁寧です。
そのあたりのクオリティは他の肥後三郎シリーズより確実にランクが上です。
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成りは以前にもお伝えしましたとおり、四寸の方が胴が入っています。
しかし、ある程度矢数を掛けて成りが整ってきたら落ち着いてくるはずで、その時の差異を見たいと思います。

末弭の形ですが、若干変わっています。肩が上がっているような感じですね。
九字の切り方は変わっていないように見えますが。鼻の長さも短くなっています。
 本弭の形ですが、こちらも肩が上がっているようで、鼻の長さも短くなっています。
末弭、本弭とも個体差なのか、製作時期の違いから来るものなのか、検証が必要です。

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側木なのですが、それぞれ素朴でありながら美しく、杢目が綺麗です。
外竹も内竹も少し焦がされた竹です。存在感は薄めに見えます。
ただ、よく見ると三代目萬義の側木からはニベ口があちらこちらで見られます。
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二寸萬義は殆ど見られないので、大きな違いといえます。
二寸萬義のほうが茶色いのは、日焼けや経年劣化ではなく、
前回のハザマチューン後に流派東方不敗が塗ったカシュー透き漆の
溶き方が濃くて色が濃いだけのことです。
 
そして二寸と四寸の最大の違いは銘にあります。
焼印の花押も気持ち違う気がするのですが、緑字の「重昌」の字体が全く異なります。
奥が四寸萬義なのですが、二寸伸の力感がなく、なんだかテキトー感が感じられます。エライ違います。
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それでは細部を確認していきましょう。
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上下の関板です。
上下の関板とも、黄櫨が使われており、素材は素直です。この四寸では上関板のほうが黄櫨の模様は好きですが
萬義というか、肥後三郎もですが、関板の高さは低いですよね。
これは通常弦音が出にくいのですが、ご心配なく、流派東方不敗の腕でも、桂・谷口は弦音が出ます。
富士・雲仙は調子がよければ弦音は出ます
今は慣らし中のため、合成弦を掛けていますが、弓具店からも「弓がかわいそうだから一刻も早く麻弦を掛けてね」
といわれました。
特段ボリュームもなく、軽い素材のため、上下の質量の軽さにも貢献し、弓返りの速さに貢献していると思います。

 横から近接して、見てみます。相変わらず黄櫨の素材は良く、素直な杢に見えます。
複雑な杢ではなく、そこで存在感を出す杢ではありません。控えめです。

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内竹は焦がし竹ですが、白っぽく焼きは薄目です。これにも存在感はありません。
存在感はないのですが、美しい竹で上品に感じます。
また、柴田勘十郎や播磨竹禅のような節の高い竹ではありませんが、
都城弓に比べると節は高めです。
黄櫨といい、外竹・内竹といい、厳選された素材が使われているはずです。
この所有している優越感はたまりませんね。ただし、人に見せて自慢する類の
ものではありません。
さて、松永萬義四寸伸、希少品でありながら、仮に店頭に置いてあったとしても中々手に取ることもできず
ましてや購入することも躊躇われる一品です。
何度も申し上げてきましたが、萬義弓を引くTPOは
よく考えていないと大変な目に遭います


メンテナンスがいい加減で、弓を壊してしまうととんでもない非難を浴びますし。
その覚悟を持って、この萬義弓は所有、使用しなくてはなりません
 さて、今回の四寸萬義の特徴を見ていきましょう。
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全体的な成りですが、前回の二寸伸と少し異なり、上成りと下成りに比べ握りが1.5センチほど入っています。
胴が入っている成りです。萬義は京成りの筈ですが、少し胴が入っています。
 全体的に見て、優しい成りです。この見た目の優しさと上品なひき味、
離れの時の弓の鋭さが今から待ち遠しいですね。
ちょうど居合わせた某弓師が、「丁寧に作りこまれていて、弓の出来栄えが素晴らしい
真似できない」といっていました
 焼印・花押と銘を見ます。
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やはりこの萬義ならではの緑字、存在感がありますね。
それからきっちりと押せてない焼印(笑)。弓が仕上がって最後の仕上げに押すものですが、
中々難しいようです。ちなみに三代目が弓を打たれているはずですが、「重昌」は変わらない
のですね。なぜ変えないのでしょうね。
2018.05.11 四寸伸の竹弓
前回の悲しいお知らせから、落ちに落ちたモチベーションを無理やり引きずり上げられることになりました。
「四寸伸だけど、萬義だったんよ。いる?いらない?
この場面で「いらない」といえる人がいるのでしょうか。。。。。
そんな人は弓道具愛好家の風上にも置けない、武士の名折れですね。

 四寸伸「松永萬義」の登場です。やりすぎ感満載ですね。

 松永萬義弓については究極の弓、真打の弓として流派東方不敗も二寸伸を所有しております。
それは、以前お知らせしてきたとおりです。(2008年12月頃)
 あの緊張感、ときめきを10年ぶりに、もう一度よみがえらさなくてはなりません。(もう、10年経ったのね・・・)
 ちなみに、今の季節、二寸伸松永萬義は絶好調です。弦音良し、弦返り良し、矢勢良し、会での状態も非常に気持ち良いです。
 そして、所有弓のラインアップだけ見ると範士級ですこれだけの弓を頂いても、腕は全く追いつきませんが。

 早速持ってみましたが、さすがに軽い。ハザマ師匠と使う黄櫨が異なるため、脂身の少ない厳選された黄櫨を使っているにしても、弓が軽い。執弓の姿勢をとって見ますと、弓がピタッと止まります。会の姿勢をとってみても、弓の上下のバランスが良いです。
さすがです。このワクワク感、たまりません、IMG_4583.jpg
贅沢
です。

 今回は松永萬義二寸伸と四寸伸の比較、松永萬義四寸伸と肥後三郎四寸伸の比較をご紹介していきます。
とりあえず、次回は松永萬義四寸伸を見ていきます。

                                
 
平成最後の全日本弓道大会に参加してきました。
勿論気になるのは弓具店情報ですね。

出展社は猪飼さん、大倉さん、鷲見さん、細山田さん、柴田さん、今井さんと
このところ安定してこの6軒が出展されていて、購入者からすると選択肢の幅ができて
うれしい限りです。

今年もそうですが、松永系の弓が販売されているのが多くなってきた用に思えます。
特に佳也弓は一時の絶望的な状況から変わっています。
供給量が増えたのでしょうか?また、ほとんどが側木黄櫨の佳也弓になっています。

肥後三郎も多く見られるようになってきました。此方も一時の超入手困難品から変わって来ています。
流派東方不敗が見たときも萬義弓もそれなりに残っていました。
何で売れないのだろうと不思議なくらいです。

また、入手困難な松永系であっても変なニーズの弓は売れていないようです。まあ、当然でしょうが。
重宣弓はほぼ見ないですね、もう諦めてくださいという感じです

永野一翠は相変わらず豊富に用意されています。選択肢が相当ありますね。

ただ、今年感じたのは総じて弓の販売価格が下がったように思えました。
一翠弓もこのくらいなら、手を出せるなぁ~、という価格帯でした。
あまり高額で「手を出せない価格帯」だととっつきにくいですからね。