2014.06.28 矢羽根問題
前回、「全日本弓道具大会その3」でお話しました、矢羽根問題ですが、流派東方不敗の読み間違いがあったようです。
ワシントン条約付属書のP42はタカ目全種(ワシ類、ハヤブサ類、タカ類、コンドル類)が付属書Ⅱの取り扱いとなります。ちなみに付属書は平成26年6月24日から発効になっています。
「現在は必ずしも絶滅のおそれはないが、取引を規制しなければ絶滅のおそれのあるもの」と規定され、商業目的の取引は可能で、輸出国政府の発行する輸出許可書等が必要ということです。ですから、一部の弓具店では矢羽根の輸出許可証を用意していますよね。
 その中でもオジロワシは付属書Ⅰですから、「絶滅のおそれのある種で取引による影響を受けている又は受けるおそれのあるもの」、で学術研究を目的とした取引は可能、輸出国・輸入国双方の許可書が必要ですからより厳しいですね。
 ワシントン条約に対応する国内法として「種の保存法」がありますがその改正法が、平成25年6月12日に公布されました。国内希少野生動植物種一覧表を見ていただくと・・・・残念ながら全滅ですね。完全アウトです。
「捕獲等は原則として禁止されていますが、学術研究、繁殖、教育、個体の生息状況又は生育状況の調査などの目的で捕獲する場合は、環境大臣の許可を得たうえで捕獲することができます。」
それぞれ、保護増殖事業計画なるものが文科省、農水省、国交省、環境省の共同で立てられています。
この中でオオタカはリストから外れそうですね、増えたのかな?計画に基づいて猛禽類がものすごく増えたら、矢羽根に再びできる日がやってくるのでしょうか。
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 今回の全日本弓道具大会で最大の注目は矢羽根問題です。うわさが選考しすぎて、一体何がどうなっているのか、分かりません。弓道具愛好家の流派東方不敗にとって、心を揺るがす大事件です。というか、弓道の醍醐味を奪われるかもしれない事件です。
 全日本弓道連盟からの通達、「密猟された猛禽類(希少野生鳥獣)の羽根を使用した矢羽の件」これは通知ですね。矢羽根を買うな、とは通達されていません。密輸などの不正に入手されたもの、出所の分からない矢羽根に手を出すなと通達しています。矢羽根は輸入が許されているものもあります。
 こうなった元は、どこかの○士の先生が報道機関に「・・・・・」なことをいったとか、密漁した矢羽根を斡旋しただとか、どこかの弓具店が密輸取引をしていただとか、うわさが流布されていて、正直よく分かりません。が、結果として大鳥だとか、薄兵尾だとか、粕尾などの矢羽根がわれわれ弓引きにとって非常に手に入れにくい状況になったことは間違いありません。というか、手に入れることはほぼ無理でしょう。
 【ワシントン条約】 
付属書1 今すでに絶滅する危険性がある生き物 《オジロワシ、トキ》
付属書2 国同士の取り引きを制限しないと、将来、絶滅の危険性が高くなるおそれがある生き物 《鷹全て》
となっています。オジロワシ=薄兵尾、粕尾ですよね。鷹・・・申し訳ありませんが、恐れ多くて引けません。
ところが、大鷲とか、イヌワシ類(ゴールデンイーグル)は入っていないんですね。さて、そのあたりはどうなんでしょうね。詳しい人のご意見を賜りたいです。
 いずれにしても我々一般弓道家はそういった矢羽根を手にすることがほぼ絶望的になったわけです。まさにご禁制の品。さて、そうなるとですね、全国大会や中央審査など公式な場、公衆の面前でセンセイ方が矢渡しや模範演武でこういった矢羽根を使われるのはいかがなものでしょうか。使うことを奨励されない矢羽根、一般弓道家が入手することができない矢羽根を模範としてお使いになるということが果たして全うなのか、意見は分かれるところですね。
 矛盾しているかも知れませんが、とはいえこういった道具(矢羽根)を使ってきたのが日本の文化です。自然の恵みを授かり、感謝しながら日本文化として弓道が成り立ってきたものです。いつの間にか「○士だからこのぐらいの矢は持たなくては」ということは間違いであったと思いますが。。。
 稀少な矢羽根であるから、高額になることは仕方がありません。高額になるとことで、違法な狩猟をして密輸される、それを販売する・・・。これは弓具に限ったことではありません。そこに手を出してしまった、そのことにしっぺ返しが来ているということでしょうか。
 ただし、矢羽根に使うために猛禽類が乱獲されて、減っている、という現状ではないことを主張していかねば、

①弓道家が矢羽根を使っている。
②猛禽類を捕まえているのは弓道家に渡すため。
③だから弓道をしている人が悪い。


といった論法にされないように理論立てて主張しないといけないですね。
 我々が無関係なわけではもちろんないですが、人類が資源を乱獲、開発を続けて猛禽類の住処を減らし、結果として猛禽類の絶対数を減らしていることは確かです。
 そんな中、七面鳥の羽根に大鳥模様、三符三符などできているそうです。将来は皆さん、こんな七面鳥の矢を引くことになりそうですね、残念ながら。
 弓道具愛好家の流派東方不敗としましては、非常に残念な未来になりそうです。