先日、教士と錬士同じ六段の射礼を見る機会がありました。
教士は3人で一つ的射礼、錬士は5人で持的射礼(物見返しの間合い)を拝見しました。
持的の方は、「ちょっとぉ~、どうかな」・・・というくらい下手でした。他の射手と合わせようという意識がなくて、調和の美は表現できず、射技もいまいちに見えました。調和できていないから、余計にそう見えたのでしょう。目遣いや体配にも粗さが目立ち、落ち着きのない射礼に見えました。
 その後の40歳台前半が揃った教士の一つ的射礼は笑えませんでした。流派東方不敗との実力差を痛感した、というか見せつけられた射礼でした。肌脱ぎで袖捌きもきちんと揃い、体配はきちんと調和していました。目遣いや細かい動作で粗さがないわけではなかったですが、気迫が伝わり、整然とした射礼を見せつけてくれました。
 射技もややり欠点のない、切れ味のある正しい技を見せてくれました。会での安定…流派東方不敗に最も欠ける所です。この射礼一つで私の足りないところは十分に感じとることが出来ました。超有名人の一つ的であれば、美しい日本画を見るがごとく見とれるようになるのでしょうが、流派東方不敗と少しの差(と思っている)ところでは各所の僅差が積み重なり絶対差になっているのが良く分ります。このダメージは大きい!!
 おそらく、持的に流派東方不敗が入っていても嘲笑の対象だったでしょう。きっと彼らの姿が自分映したモノだったのでしょう。
 最後にそれに気が付いたとき、惨憺たる気持ちになってしまいました・・・。
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2013.02.16 弦の情報
先日、弦の情報をお知らせしましたが、何故か記事が消えてしまいましたので、再度レポートします。
3種類の弦を紹介しますが、いずれも弓道界の大家の推薦があります。

①「快翔」(かっとび)
これは、京都の柴田勘十郎師お勧めの弦で、勘十郎弓には必ず掛けられていますね。合成弦ですが、なんと言っても、安い。1本400円位です。合成弦ですが、それなりに切れます。おそらく1,000射持たないのではないでしょうか。でも、それは竹弓にとってはありがたいことです。弓から弦を外し、床に置くと真直ぐ曲がることなく、伸びています。切れるときの前兆がなく、いきなり切れますのでちょっと驚きます。それを見ると硬いような気がしますが、会のときのカケに受ける感じは硬く感じません。
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②「吟」(ぎん)
これは某H範士お勧めの弦です。合成弦で、今風の焦げ茶色の弦です。天弓ほど硬くもないですが、「大阿蘇」、「直心Ⅱ」と似た感じです。確かに少し柔らかくいですが、やはり硬いものは硬い・・・。一翠系には超お勧めな気がします。関板を打って出す、打撃音(弦音ともいいますが・・・)は甲高い音が出ますね。良いのは価格が安いこと。700円弱で購入できます。前回戴いた情報では、「吟」の字を全弓連前会長鈴木三成先生の揮毫とか・・・。
最近「吟」には特製が販売されました。普通の「吟」より100円高いですが、弦輪が天弓「翠」のように竹弓に合うよう、柔らかい素材で覆われており、日の輪が赤、月の輪が白くオーソドックスなものになっています。普通の「吟」の弦輪はかわいらしいですが・・・。
 引いた感じですが、「大阿蘇」とほぼ同じ感じです。「天弓」や「直心Ⅱ」よりは少し柔らかいでしょうか。
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③「神武」(じんむ)
 これは弓道具愛好家(笑)流派東方不敗お勧めの麻弦です。価格帯は1,300円程度、麻弦では「雲仙」、「春風」同等で安い部類でしょうか。「雲仙」より硬い感じで「富士」に近い感触です。弦の色も黄色くくすねの着色はありません。弦音は乾いた(流派東方不敗の技量ではですよ)音で、「桂」の弦音とは違います。弦返りも早いので、良い麻弦だと思います。
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 この3つの弦には共通点があります。「ヨコタ製作所」の弦なんですね。老舗の弦製作所ではないですが、廉価で良い弦を作っていると思います。なかなか巷で見ることもないかもしれませんが、青鸞様のお店でもお取り扱いされているようです。



 さて、今回の柴田勘十郎弓最大の売りは、「側木」です。前回のアップ写真で気がついた人もいらっしゃるでしょうか。
 この側木、黄櫨ですが「鶉杢」(うずらもく)という大変貴重な美しい杢です。流派東方不敗はそんな希少な側木をオーダーした覚えもこれっぽっちもないもので、勘十郎師のお尋ねしました。曰く「流派東方不敗の弓を打っているときに、たまたま側木の鶉杢がそこにあっただけです。流派東方不敗はついてますね。まあ、いいんじゃぁないでしょうか・・・」いいんですかね、そんな簡単に戴いて。。。
「鶉杢」すごいですよ!
                         025-01.jpg一番右が「勘十郎弓」
 しこ杢のように横に縞が入ったように模様が続きます。側木全体に続きますので、横にシマシマ模様がずっとあります。しこ杢との違いはなんと、見る角度によって杢が見えたり、消えたりすることです。弓を立てたり、寝かせたりすると見えたり消えたりします。取り掛け、打ち起こしの際に横目絵見ると出たり消えたり、きらきらしています・・・。う~んマ・ン・ゾ・ク。。。所有者の心を激しく煽ります。おそらくメープルでは存在しないでしょう。
                      
           011-01.jpg上は萬義弓「梨目」、真中勘十郎弓「鶉杢」、下播磨竹禅「普通の黄櫨」
 もともと、勘十郎弓は内竹が白い割りに、側木の黄櫨の黄色が映えるのですが、今回のニベ弓は特に映えるし、鶉杢が存在感を否が応でもアピールしています。もし内竹が煤竹だった利したら、めちゃくちゃ目立つのでしょうね・・・。内竹も少しずつ枯れて茶色くなってくるはずですから、コントラストが今から楽しみです。「ニベ弓」・「鶉杢」弓道具愛好家の心を鷲づかみです(笑)
 しかし、そんな貴重な側木を惜しげもなく使っていただいて・・・。流石伝統の弓師さんですね、本当に感謝です。。