以前、雲仙弦に2種類あるとお伝えしましたが、先日の練習で丁度2本良いサンプルが取れましたので紹介します。

                        120224 003

 左の白い雲仙が一般的に売られているものです。そして右の月の輪が青い方が熊本の高橋弓具老舗本舗で購入した雲仙です。何が違うのか・・・。それは弦切れの時に分かります

                  120224 002
さてさて、どちらがどちらか分かりますか。たまたま似たように切れましたよ(笑)上の日の輪が切れているのが月の輪が青い雲仙で、下の日の輪から繊維が伸びているのが月の輪が白い雲仙です。
 日の輪や月の輪に繊維を入れるのは、「輪がすっぽ抜ける」とか、「輪の周りから切れる」といったユーザーからの声に弦師が対応したものです。麻弦は手入れ次第で寿命が大きく左右されますが、残念ながら一本目で切れてしまうことがあるのも事実。一概にユーザーの責任とも言い切れない部分もあります。そういったクレームに対応するための措置ですが、これで多くの人が助かったのでしょう。ただ、切れたときの感じは心臓に悪いですね。変な反動があり、スパッと切れた感じがありません。
 青い月の輪の雲仙、流派東方不敗は高橋弓具老舗でしか購入したことがありません。ネックは10本単位のオーダーのみということ。1本300本持つとして、3000本の矢数を必要とします。これは国体選手でもない限り相当な期間を要します。季節によってくすねの加減を変えて製作していると聞きますと、益々在庫は持ちたくない・・・。そうなると、方法は一つ。弓の強さが近い人とシェアすることですね。それなら一度に手元に入ってくる本数も減ります。現在は弓の強さが揃ってきましたから、同じ匁の弦を使うことが出来て助かっています。
 どちらが良いか、これは考え方にもよりますからなんとも言えません。2本切れた流派東方不敗は2.1匁から2匁に落としました所、高い弦音がするようになりました弓の強さ、矢の重さ、弦の重さ、技術が合わさって初めて良い弦音が発生しますね。
スポンサーサイト
 最大の課題の克服に向け大きな一歩を踏み出した流派東方不敗ですが、今はただただ会で数を数えているだけの状態です。まぁ、それでも以前はぞれさえ出来なかったのですから、格段の進歩です。そして、何点か課題が出てきました。

その1 もたれに見えるので、適当な時に離すべき。
その2 持つための射形になっていて、攻めていない。
その3 押肩に三角が出来ている。
その4 両手で握り締め、しがみついている。
その5 鋭い離れが出ていない。


分かっててやっていることと、「え、そうなの?」ということ、連関していることがあります。これからどのように折り合いをつけて引いていくか、今後の弓道人生を左右しかねない問題だけにどうしたものか・・・。解決策を見出さなくてはなりませんね。


 県内の称号者が集まる、審査員研修会。この研修会では最初に全員が一手を和服審査一次の要領で引きます。「ここで、県内の称号者に生まれ変わった流派東方不敗の”会”を見せ付けるんだ!」とはこれまでの経験からとても思えず、「皆さんが集まるところで、きちんと会が保てるのだろうか?」といった不安の方が大きかったです。これまで、巻藁や安土相手には会を持ったり、一人稽古の際はある程度会を持てたのに、人が集まるとダメなことはままありましたから・・・。
 いよいよ、流派東方不敗の立です。この時は大前でした。他の4人に「会が長いかも、ひょっとして今までどおりかも知れません」と宣言して、会長や緒先輩方の見守る(誰も流派東方不敗に興味を持ってみていないってば!!)中、行射を行います。
 いつもどおり、そして審査のつもりで丁寧に息合いに合わせて打起しをはじめます。「ちゃんと会を持つことが出来るだろうか?」その不安は払拭できませんが、集中して息合いを合わせて・・・。
 的芯から目をそらさず、会へ・・・。「ようしぃ、離したい気持ちはないぞ。」「矢束が縮まないように肩を的に伸ばしていくんだ!!」会で15秒ほど持っていたそうです。そして、会で縮まなかったせいか、矢は的芯へ・・・。見ていた皆さんは覗き込むように、そして身を乗り出すように、流派東方不敗の長い会を見ていたそうです。正に奇跡を皆の前で披露できました。「あの、流派東方不敗に会が出来ている」「やれば出来るじゃん!」「どうやったのですか?」ETCETC・・・。
 日頃から流派東方不敗の練習を見守ってくれていた先生は文字通り膝を打って「ヨシっ」と喜んでくれたようです。そして同じ立の人からは「流派東方不敗が大前だったから、早く廻ってくると思っていたのに、会の長さに驚いてしまったよ。よく克服したねぇ~」
いやいや、まだ2日目、治療が成功したかどうか・・・。取り敢えず、今まで会で全く持つことが出来なかったのに、瞬間的かもしれませんが、持つことが出来るようにはなりました。これを継続することができるのでしょうか。生まれ変わった(はずの)流派東方不敗の弓道が始まります。
いつも流派東方不敗を見ている、仲間に感想を聞いていくと、意外な一言。「凄いです。やりましたね。でも大変ですよね、長く会を持っているから、どんどん矢束が縮んできてます。弓が強いし、会も20秒くらいあるから疲れますもんね。」「え?縮んでる?そうか、それで離れそうなテンションもかからないし、動きも出ないし、矢も飛ばないのか。」
 「5~6センチは縮んでますよ」「えええぇ?」・・・そうですか。ちょっと会を持てたと思うとこれだ、会の長さはいいとして縮まないようにしないといけませんねぇ。
 そこを注意して持的射礼に挑戦です。それでは伸びあって会を持ってみよう。。。甲矢で会に入ると、5秒あたりを過ぎた頃から矢束が縮みます。矢が10センチくらい余っている・・・。「これはいかん」、ということで必死で的へ肩根を伸ばして行き、離すと何とか矢は掃き矢にならず飛んでいきました。会も15秒くらいでしょうか。矢束が縮まないようにするだけでとてつもなくしんどい、グロッキーです。
 的を審うというより、縮まないように弓と格闘をしているだけです。これは17-8キロの弱弓でないと無理かもしれない・・・。10秒位持っている先生方が信じられませんね。
 矢がどこへ飛んでいくかは知りませんが、とりあえず、矢束が縮ます会を10秒以上持つことができました。いまであれば会の長さが当社比15倍~20倍というところですね!
いよいよ、明日は審査員の研修会、県内の先生方の前で、生まれ変わった流派東方不敗の会を見てもらいます!!見事見せることができるでしょうか?