090125 001右が松永萬義

 「松永萬義」現在、最高峰の弓であることは間違いないでしょう。流派東方不敗の手元にあることは間違いのような気がしますが・・・。現在、どこの弓具店でもほぼ、入手不可能ですね。置いていることを見たことがありません。現在、松永重昌師に「松永萬義」弓をオーダーできるのでしょうか?
 「松永萬義」ですが、「弓に生きる」や「弓ごよみ」から垣間見えるその姿は、まさに入魂の逸品。究極の逸品と言っても過言ではないでしょう。
 外竹・内竹共使われている竹も素材が違うようです。また側木や関板の櫨も最上級の素材であるようです。というか、どこをどうすれば、高品質な素材が集まってくるのでしょうか?集めることが出来るのでしょうか。厳選度合いがたまりませんね。
081225 004-1右が松永萬義
 接着剤である「ニベ」も国産の小鹿のもののようで、それぞれに材料の厳選に途轍もない手間隙が掛かっています。弓の製作までに松永萬義が生まれるためのハードルは高いことが覗われます。そういった最高の素材を元に松永重昌師が魂を込めてうっている弓です。弓の質量はとんでもなく軽く、同じ強さの弓で松永萬義弓より軽い弓には出会っていません。また、強さの割りに弓が薄い、素材でここまで変わってくるものでしょうか。
 中でも重児師の松永萬義弓は超垂涎の的であり、「浦上栄ムラ」の松永萬義や、肥後三郎に緑字で「重児」銘入りのシコ杢の弓も見たことがあります。ある講習会に行ったときに、講師の先生が重児銘、重昌銘の松永萬義をペアで持ってきていて、とんでもない人だなぁ。と思ったことがあります。高名なセンセイ方でも中々手に入らないものらしいです。それだけに流派東方不敗が持っているのはやはり
お か し い
 弓の成りは「京弓」だそうです。流派東方不敗は勘十郎弓とお付き合いしていましたから「違う???」という感じでしたが、本家京弓勘十郎ニベ弓と比べて見て納得。
                     kanjuro 017
 ほぼおなじです。成りを見ると船底っぽく見えます。上成と下成がほぼ同じ高さです。そこから握りが弦側に入り胴が入るわけではなく、一直線になっています。故に船底に見えるわけです。~~~つづく~~~
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 今回は肥後三郎についてレポートします。とはいえ、流派東方不敗の肥後三郎は当代三代目のモノですが。
                  20110108 006
 世の中に一体何張の肥後三郎弓が出ているのでしょうか?一世を風靡し、垂涎の弓といえます。テレビ番組や本で取り上げられ、センセイ方が使っているなど、有名ブランドとしての知名度は十分で、誰もが名弓と認める弓です。にもかかわらず、肥後三郎並作は10万程度で価格も手を出しやすい価格帯です。
 ウィークポイントは非常に手に入りにくく、限られた一部の弓具店でしか購入不可能。扱いに繊細さが無いと弓の成りが崩れやすく、弓が弾き易い事でしょうか。流派東方不敗の回りにも、弓の成りが「船底」となって直らない方や、流派東方不敗のように外竹に笄を出してしまう人が多くいます。
                                          肥後三郎 005
 肥後三郎シリーズは、「並作」「上作」「特製」「萬義」に分かれているようで、並作と萬義が内竹が焦竹、上作と特製が煤竹です。特製と萬義がニベ弓で、並作と上作が合成弓です。並作は3本ヒゴと聞いたことがありますが、定かではありません。
081102 004  特製は煤竹の色も飴色で上品です。
今は並作でも竹も櫨も良いものを使っているようで、美しい上品なものが多い気がします。  
 弓の特徴は、「弓が軽い」これは弓の質量は勿論、弓返りもそういった感じです。重心にも違いがあるのでしょうか?
関板は低く、短めですが、弦は関板の下端を打っているようです。胴は都城弓のようには入っていません。上成は下成より強めで、松永系統の成りそのものです。昔の肥後三郎は外竹が広く内竹が狭いタイプが多かったようですが、今の肥後三郎は外竹と内竹の幅はあまり変わらず、弓力が弱くても弓の幅は割りとあります。

 引き始めから、大三までで少し圧力を強めに感じますので、大三できちんとした張を取る必要があります。そのまま引くと、弓力が掛かってきますが、加速度的には掛からず、ふわっと掛かってきます。目通りからはとても体に優しく、ソフトランディングが可能です。これが上作になるともっとやさしく体に入ってくる感じがして、会で上下に伸びることが出来るそうです。
 収まりの柔らかさとは裏腹に、離れはスピード・キレ共あり切れ味抜群で鋭い矢が飛んでいきます。このスピード感故にコントロールするのが難しく、矢が乱れやすいことも事実で、それを嫌っている人もいます。肥後三郎を手にするには、射手の技量、道具を扱う能力も結構必要とされるということでしょうか。(そうなると流派東方不敗には疑問符が
 ピタッと決まると、「流派東方不敗もついに覚醒したか?」と思えますが、その射の出現率は低いですね_| ̄|○ 
2011.01.09 デジカメ購入
竹弓シリーズは、一休みして、今日はデジカメ購入の話。
一部で相当面白いと評判の
CASIO EXILIM EX―ZR10です。
                          20110108 002
 このカメラ、1秒40コマの高速連写が出来ます。何と弓道向けなアイテムではありませんか?これで弛み離れもばっちり解析です。
 それから何といってもHDRアート機能。これが面白い。
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松永萬義、肥後三郎、松永重宣、松永佳也の4張がこんな風に写ります。弓の並びも松永シリーズで贅沢。
 流派東方不敗の矢ですが、
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何だか、全部七面鳥の羽根みたい・・・

1秒40コマの離れ撮影ですが、撮影しましたが、あまりにも弛み離れのオンパレードでしたので、アップできません。それならばとO君の離れを撮影してみましたが、それでも気持ち弛んでいます。いやはや、恐ろしいカメラだ。
 このカメラはかなり遊べますよ!!


 松永弓のエントリーシリーズ。松永系で最も若い弓師になりますね。松永重宣師の娘婿さんがその人です。エントリーシリーズとして非常にお求め安い竹弓で6万円程度で購入できます。その秘密は側木が桜だから?でしょうか。そしてヒゴが3本ものが多いようです。流派東方不敗のような弓力では4本もしくは5本ヒゴになっているようです。
 桜は櫨に比べ木が固く、細工しやすく、桜は手に入りやすい。そういった材料の手に入れやすさにより、竹弓の製作量を産むのだと思います。松永シリーズで最も手に入りやすい弓といえ、弓の性質から竹弓入門にはうってつけの弓といえます。
 流派東方不敗とS名人、Oプロで同じ弓力の佳也弓を持っていますが、成りはそれぞれ違います。それぞれ違いますが、なんとなく松永系の弓であることは見て判ります。胴はあまり入っておらず、上成りが強く鴎のような成りに見えます。
 新弓の時は、側木の桜がピンク色で横から見ると気持ち違和感がありますが、少しすると黒ずんでくるため、竹弓らしく見えてきはじめます。桜の側木で困るのは、弓の質量が重いこと。これは流派東方不敗の弓シリーズの中で最も重い。そして弓の分が厚くなることです。これは、手の小さい流派東方不敗には辛いです。但し、弓力が弱い場合はそう影響はないようです。
 三本ヒゴの場合、注意が必要なのは矢数の多い20射などの試合の時は一日の後半で矢が垂れて来ます。それをよく理解して試合に臨む必要があります。また、1年目の扱いが上手く行かないと、2年目に弓力ががっくり落ちてしまった人も多くいます。
 良い意味で鈍いといえるこの弓は、結構成りを整えるために押したり、踏んだりしても許してくれます。成りはあまり変わりません。成りをいじるには鈍いですが、弓は冴えています。引くにつれ均等に力が掛かってきます。弓がピィンという感じで圧力がかかってきます。そして離れの反動はなく、まるでカーボン入り竹弓のような弓返りをします。
 弓は固く感じますが、とても引き易く、弓が弓なので、麻弦を懸ける必要もなく、合成弦を懸けて高い弦音を出すことも可能です。永野一翆と値段は半額ながら、タメを張ることが出来ます。(出来なくてもいいけど)
 矢飛びもとても良く、扱いやすく、価格も安い。メリットだらけの弓に思えます。デメリットは弓が重たい、中々手に入らないくらいでしょうか。
 松永銘を名乗った廉価弓、入門用にはもったいない弓です。お手ごろですので、是非お試しあれ!
そして、側木が櫨バージョンの佳也弓の登場が待たれます。
新年明けましておめでとうございます。今年もいろんなことがおこりそうですので、よろしくお付き合い下さい

竹弓レポートシリーズの第二弾はやはりこの弓でしょう「柴田勘十郎」
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 戦前の弓引きならば誰もが所有していたといわれ、伊勢神宮の式年遷宮の際に神宝「梓御弓」を59張も新調することや、「御弓師」という称号を賜ったりと歴史に事欠きません。
 さて、その「柴田勘十郎弓」ですが、普通の弓具店には中々置いておらず、全日本弓道大会の出店に勇気を出して突っ込んでいくか、
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京都のお店に玉砕覚悟で飛び込んでいかないとゲットできない代物です。そんな試練を乗り越えた者(笑)にこそ手に出来る弓といえます。
 特徴は外竹、内竹とも白竹は本当に真っ白い竹です。これが使い込むごとに肌色っぽくなるので味があります。
内竹の両端は丸く削ってあり、握りやすい形になっており、最近の弓のように平べったい長方形(手幅の広い)にはなっておらず、弓力の割りに弓が薄いのも特徴です。
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関板は長く広く低め。弦が関板を打つ位置が関板のほぼ中央で、他の竹弓とは違います。そのため、関板の打撃音の弦音は出ません。ここが永野一翆の弦音とは大きく異なる点です。末弭も本弭も長めで、これも他の弓ではあまり見ません。
 素材のよさを飾らず主張しており、側木の櫨もどこやら弓のようにニスで光沢をださなくても櫨本来の美しさが弓を引き立てます。櫨の色が枯れて変わってくるのも楽しみの一つです。
 弓の成りはこれまた特徴があり、一見すると船底です。知らない人が見ると「おかしい?」と判断されます。困ったことにお偉方でも、そういった見方をして、酷評されたり、大きなお世話なのに成りを強引に直して下さる場合あります。そういった「隠れキリシタン」的な迫害を受けながらも、歴史と伝統のある京弓を所有しているわけです。
 握りが気持ち低い位置で、下成りがやや立っています。弓の質量は永野一翆よりは軽いですが、少し重量を感じます。肥後三郎の方が軽いです。
 引き始め、大三、引分けまで均等に力が係り、目どおりから楽になります。(竹弓の特徴?)引き成りが満月のようになり、見ていて綺麗だなと思います。
 矢飛びは早いのですが、カーボン入りのように矢を強奪されるようには飛んで行きません。「矢押し」という言葉がぴったりです。弦返りも「スパン」という感じですが、昨今の弓が発する弦音(打撃音)はしません。ちなみに流派東方不敗は「カッ」という弦音です。でも、弓を浮気していると鳴いてくれなくなります勘十郎師の言われるとおり、「弓、弦、矢、射手がぴったり合わないと弦音は発生しない」
ようです。弓と真摯に相対して引くことで、良射が生まれる。キレで勝負!!・・・そんな弓でしょうか。
・・・早くニベ弓が・・・

勘十郎弓ユーザーになるとついてくる特典
・ 勘十郎師から弓の取扱を学べる(進化形がワークショップ)
・ 弓師との距離がとても近い
・ 何だか選ばれた人のような気がしてくる
・ 京都大会で怪しい集まりに参加できる
・ 勘十郎弓を持っている人に親近感を覚える(仲間と思える)
・ なんとなく京都に行きたくなる
・ 自分の弓が弱弓と思えてくる
・ 強い弓が欲しくなってくる。
・ 変わっている人と思われる

後はそれぞれあると思います。