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先日、とある講習会に参加していました。
ある教士の先生が「流派東方不敗、ちょっと見てくれない?」と呼ばれましたのではせ参じました。
なんと!重昌銘の新萬義二張りでした。
この先生は重昌銘の萬義を以前から所有されていましたので一気に二張り・・・すごい!
 拝見させていただきましたら、あら・・・。
下成がかなり立っていて、上成りが弱い萬義は京成りのはず・・・。
先生が引いている引き成りを見ると、それがそのまま出ていました。
ヤバイ、このままでははじいてしまうのでは、と思いましたので、
「先生引くの止めた方がいいのでは?と正直思います」とお伝えしました。
「弓具店も一度引き取って、調整すると言っているの」との事。
「引いて慣らそうか悩んでいたけど、やっぱりそうしようか」と仰る。
流派東方不敗も、「弓具店もそう言うのなら、新弓ですし、
なお更のこと今のうちに調整に出したほうがいいと思います」
講習会そっちのけで、繁々と新萬義を二張り眺めていましたら、
流派東方不敗の新萬義と共通点が結構見当たりました。
                                IMG_4598.jpg

1 ニベ溜りが見える。
重昌旧萬義はあまりニベ溜りが見えなかったのですが、新萬義は意外とよく見えます。
上成り・下成り当たりにニベ溜りは顕著に見えます。
2 新萬義は弓自体が大きい傾向があります。
同じ強さの新旧萬義を並べると、太さや幅が大きくなっているように見えます。
具体的な数値は測っていませんが、弓デカくなったなぁ~。
繊細さが無くなったように見えます。質量も重くなっています。
3 入木がかなり強い。
これは新弓だから仕方ないかな。使い込んでいけば解消されるとは思います。
流派東方不敗の新旧萬義だけの印象かなと思っていましたが、
他の方の萬義を見て、そう納得しました。
中々比較できる機会がない∠( ^ o ^ ┐)┐ ヨォ…ので、良い勉強になりました。
それから、先生も他の講習会で萬義を引いていたら、
「分相応を考えろ」と言われたそうです。
や・は・りTPOをわきまえなくてはなりませんね。
そうなると萬義は究極の嗜好品になってしまいますね。
勿論、流派東方不敗は講習会に萬義を持ち込むことはしません。
最近二寸伸の萬義がやたら調子が良いので、審査で使おうかな?と思っていますが。
IMG_4590.jpg
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うちのクラブにちびっ子がいます。
小学校4年生から弓道をやっていますが、
今は四半的の弓を使って練習をしています。
道場の矢止めネットの高さの関係で
中々28メートルを飛ばすことが難しいようです。
初心者体験もあることですので、ちびっ子対応の弓を用意することになりました。
 ハザマ師匠に色々と相談しましたが、結局三寸詰で三枚打の竹弓を
8キロくらいで作ってみよう、ということになりました。
 それで、出来上がったのがこれです。
                                                                      yumi0009.jpg

師匠によると短い弓で弓の成りを出していくのはとても難しかったそうです。
「弓の成りにならん。弓の形にならん」と言われます。
それは師匠が描いている弓の姿にならん、ということでしょう。
そして、弓力の弱い弓を製作するのも難しいようです。
弓力の強い弓の方が作りやすい、それは他の弓師さんからも聞いたことがあります。

yumi008.jpg
普通の並寸と比べると短さが良くわかります。
実物を見ていただくと途方もなくちっちゃい弓に見えます。
ですが、ちゃんと弓になっています。
 弓力を落とそうと苦労された跡が内竹です。                                  IMG_0186.jpg
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ここまでやるか・・・と思うくらい削りまくっています。
微妙に焦がしている竹を惜しげもなく削ったようです。
竹は固いので、良くぞここまで・・・。
ありがとうございます、感謝です
 さて、この弓でどこまでがんばってくれるかしら。
松永萬義弓を持ったことがある方はわかると思いますが、
この弓の最大の特徴は、「弓が軽い」
ことに尽きると思います。これは何気に成りを見るために弓を持ったときにもわかります。
IMG_4582.jpg            これまでの弓を持つ感覚でいると、「スカッ」と肩透かしを食らうような重さです。
そして更に驚くのは握りをもって弓を持つと、バランスのよさ=重心のよさです。                       「ああ、なんて素晴らしい弓を手にすることができたんだ!」
と、執弓の姿勢や会の姿勢をとってみたときに思います。
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お金を出せばかえるという代物ではないですが、是非とも一度手にしていただきたい弓です。
続いて、肥後三郎の並作四寸伸と比較してみます。
                                               
今流派東方不敗の弓艦隊の中では、並作とはいえ、出色の出来といえる弓で使用の中核にいる弓です。
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というのも、弦音は抜群に良いです。                                                流派東方不敗の腕をもってして
「富士」でコンスタントに弦音が出るのはこの弓だけです。
成りを比較すると、並作のほうは都城成に近く、かなり胴が入っています。
萬義はそこまで入っていません。

側木は並作が大健闘で良い素材を使っているように見えます。萬義は当然高い水準だと思いますが、普通に良く見えます。よく見ると「ニベ口」といってニベの溜りを見ることが出来ますね。

上下の関板の処理は、同じようで、肩が上がり気味の処理です。見た目のクオリティは変わらないのですが、材料の吟味に違いがあるのでしょう。きっと。                                              IMG_4599.jpg
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                                                                     今回の4寸萬義は仕上がるのがいつになるかわかりませんが、この並作4寸とのペアがよさそうです。これから梅雨、夏を向かえ、ニベ弓たちはお休みです。
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赤とんぼが飛ぶ頃、慣らしの場に復帰ですね。
これだけ素晴らしい弓ですから、大切に育てていかないとバチがあたります。
四寸と二寸の萬義の比較をして見ます。
二寸は重昌師、四寸は三代目の製作と推定されます。
弓の大きさは異なりますが、それぞれ仕上げは丁寧です。
そのあたりのクオリティは他の肥後三郎シリーズより確実にランクが上です。
              IMG_4589.jpg

成りは以前にもお伝えしましたとおり、四寸の方が胴が入っています。
しかし、ある程度矢数を掛けて成りが整ってきたら落ち着いてくるはずで、その時の差異を見たいと思います。

末弭の形ですが、若干変わっています。肩が上がっているような感じですね。
九字の切り方は変わっていないように見えますが。鼻の長さも短くなっています。
 本弭の形ですが、こちらも肩が上がっているようで、鼻の長さも短くなっています。
末弭、本弭とも個体差なのか、製作時期の違いから来るものなのか、検証が必要です。

                           IMG_4593.jpgIMG_4594.jpg
 
側木なのですが、それぞれ素朴でありながら美しく、杢目が綺麗です。
外竹も内竹も少し焦がされた竹です。存在感は薄めに見えます。
ただ、よく見ると三代目萬義の側木からはニベ口があちらこちらで見られます。
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二寸萬義は殆ど見られないので、大きな違いといえます。
二寸萬義のほうが茶色いのは、日焼けや経年劣化ではなく、
前回のハザマチューン後に流派東方不敗が塗ったカシュー透き漆の
溶き方が濃くて色が濃いだけのことです。
 
そして二寸と四寸の最大の違いは銘にあります。
焼印の花押も気持ち違う気がするのですが、緑字の「重昌」の字体が全く異なります。
奥が四寸萬義なのですが、二寸伸の力感がなく、なんだかテキトー感が感じられます。エライ違います。
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