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松永宣斎と松永萬義弓強さはほぼ同じですが、大きさが若干違います。見てみましょう。

松永宣斎  幅     厚さ          幅    厚さ  松永萬義
        23.5  14.0  上切詰  24.0  13.0
        24.0  15.9  姫反節  25.0  14.0
        26.0  17.0  上成節  26.0  16.0
        27.0  19.0  目付節  28.0  17.5
        26.5  18.0  握り下   27.5  17.0
        26.0  18.5  下成節  26.0  16.5
        14.0  15.0  引掛節  24.0  14.0
        22.0  14.0  下切詰  23.0  13.0
   
                            IMG_3051.jpg
こうしてみると、松永宣斎は分厚く、幅が狭い、松永萬義は分が薄く、幅が広い弓に見えますね。
この特性、引き味にどのように影響があるのでしょうか。
削りやすいのは松永萬義か
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流派東方不敗はついに、「松永萬義」・「松永宣斎」と竹弓究極の二張を入手してしまいました。
やはり比べてみたいものです。引き味は慣らし後として、違いを見て行きましょう。

まずは成りです。
IMG_3051.jpg左松永萬義、右松永宣斎
松永萬義は江戸成りらしく、台形で胴が長い弓です。それに比べると松永宣斎はカモメ型で胴はそこまで長くありません。成りもここまで違うと引き味、離れの感じも異なってくるでしょう。
 並べると松永宣斎は太いですね。ほぼ同じ強さなのですが

次は関板です。
                                 IMG_3054.jpg左松永萬義、右松永宣斎
肥後三郎系は関板が低く、弦が関板を打つところが狭くなっています。
松永重宣弓は関板が高く、弦が関板を打つところが広くなっています。写真ではわかりにくいですが、関板の角っこの出っ張りのところを若干角を削り落とすように切っているのですが、それが弦音に影響するそうです。
関板の長さは松永萬義でも短いですが、松永宣斎は更に短いですね。 

次は銘です。
                                                                IMG_3052.jpg
兄弟で書きっぷりがぜんぜん違います。松永宣斎のほうが豪快です。
 松永萬義のほうが几帳面な感じですね。そういえば、三代目になった肥後三郎弓の松永萬義はそのまま「重昌」銘で出回っているようですね。
 いずれにしてもこの並び、贅沢です。もちろん、なかなか人前では引けません。厳重に自宅管理です

流派東方不敗の手元に来た、松永宣斎弓ですが、次は成りです。
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重宣弓シリーズらしい穏やかなカモメ型です。少し下成が立っているように思えますので、成を調整中です。
均整の取れたカモメにしたいなと思っていますが、松永宣斎の成りは違うのかな?

次は銘です。
                           IMG_3047.jpg

重宣 花押 が緑字です。そして「松永宣斎」と花押の印。しかし、重宣の花押と松永宣斎の花押が異なるのは謎です。松永萬義の「重昌」の緑字よりも太く力強い印象を受けます。
 そして外竹側にも松永宣斎の花押があります。
                                                        IMG_3048.jpg
肥後三郎であれば、外竹の同じ位置に「剛」と焼印があるのは合成弓、重宣弓はそれがないのですが、松永宣斎は外竹に焼印を入れてあります。

全体的に無骨な印象を受けます。普通の重宣弓の方が繊細な感じがします。なぜでしょうか。
流派東方不敗のところにやってきた松永宣斎は21キロほど、6分くらいの弓です。
握りのところに「2002年打上」と彫られています。よって、15年以上前の弓?ということになりますが、一生ものと思っておればよいのでしょう。ただし、使われていなかったため、新弓ですね。
 まずは上関板です。
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普通ですもとい、松永重宣弓では普通の、内竹が関板まで通っている補強対策済の「普通」の関板です。そして関板が若干高いのが松永重宣弓の特徴でもあります。昨今の人気弓シリーズのように関板が長くありません。流派東方不敗も関板は小さいほうが弓の振れがシャープになるような気がします。慣性が真ん中よりに成りますよね。
 次に側木です。
                      IMG_3045.jpg
 もちろん櫨であることは間違いないですが、龍杢だとか縄目杢だとか、特徴のある櫨ではないです。素朴な櫨です。脂っ気はあまりないように見えます。櫨の黄色は落ち着いた感じに見え、素材の色が強調されているようで、コーティングで塗っているのも、透き漆ではないように思えます。品番が違うのかな?
 このあたりを見るだけでは特別、購入意欲をそそる特殊性は見当たりません。
 
 
2017.01.22 松永宣斎登場
松永萬義と双璧をなす、松永系最高の弓松永宣斎、評判から行きますと現在最高の弓でしょう。
 そんな松永宣斎がひょんなことから流派東方不敗の元にやってきました。究極の弓、至高の弓、いよいよ最後の砦まで辿りつきました。といっても早すぎますが。。
 簡単に紹介しますと、
松永重宣 並製は3本ヒゴで合成弓、内竹焦竹
松永重宣 上製は5本ヒゴで合成弓、内竹は煤竹
松永重宣 ニベは5本ヒゴでニベ弓、内竹は煤竹
松永宣斎 ニベは5本ヒゴでニベ弓、内竹は焦竹

普通は並作でも入手困難な作品になっています。特にキロ数の強い弓はなおのことです見つけたら、何をさておいても購入意思を示し、支払い方法は後から考えましょう
 さて、松永宣斎の詳細は松永重宣師の著書「松永宣斎弓ごよみ」をご覧いただくとして、ニベ弓で重宣師が精魂をこめて打ち込んだ弓です。重宣弓シリーズの中でも素材選びから製作まで半端ない妥協のない弓です。
 
 京都大会でも稀に販売しているのを見ることが出来ます。ただし、前述のとおりほとんどが弱い弓ですね。昨年の京都大会では販売している松永宣斎弓が重宣師の目に留まり、「打ってから時間がそれほどたっていないのだから販売には早すぎる」と苦言を呈されたそうです。それで弓道誌の松永重宣師意見投稿になったのでしょう。
 そう入っても、ユーザーとしても垂涎の弓ですから、欲しい・・・。弓具店からしても目玉の弓ですから、おいておきたい・・・。しかし、買えば引きたくなる・・・・。
 頭の痛いところです。