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渡辺健太の弓、側木桜仕様の弓ですが、細部まで確認していきましょう。
引き味は慣らしが済んでからになりますので、夏場以降のレポートに
なると思います。
 丁度、同じくらいの強さの松永佳也の弓(側木櫨、五本芯)がありますので、比較しながら
レポートします。
 まず、銘ですが、写真のとおり篆書体?で金色です。三枚打ちの時は「健太」でした。
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どうも、弓師として松永系の名前を名乗らないようですね。
                            kenta06.jpg
佳也弓と並べるとこんな感じですが、銘はあまり目立ちません。
側木が桜でこの銘ですが、櫨になると銘が変わるのか楽しみですね。
 つづいて、関板ですが、これは松永重宣系列の角が角ばっていて、
高くとっています。そして内竹が関板の中まで入っています。

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佳也弓の関板と比べても随分ととんがっており、かなり高く見えます。
好みの別れる所ですね。弓全体の姿を見るときに関板だけが尖って
見えますので、あまり好きではないです。まあ、落ち着いて来たら削ってもいいかな・・・。
関板の仕上げ処理を見ていると、佳也弓との比較になりますが、
かなり鋭角な切り口になっています。若さなのか、歯切れの良さを
感じますね。
 この関板の形状は良い弦音を出すことを意図した形だったと思います
ので、慣らしが終わってからの弦音が楽しみです。
 隣の佳也弓は今雲仙弦でかな~り良い弦音を出していますから。

 側木はもちろん、桜です。桜なのですが、弓の着色が黄色系の染料を使っているため、
かなり黄色く見えます。
ただ、私にはこの桜の種類はわかりません。
                                       kenta07.jpg
 なぜ、この色を選択したのか、お聞きしたいところです。
メープルを黄色く着色する弓師は多いですが、桜を黄色く
着色する弓師はあまりいませんから。
 今新弓でこの側木の色ですが、落ち着いて来たらどんな
色に変わっていくのでしょうか。それは今から楽しみです。

 側木が桜の弓は流派東方不敗の経験では、引き味が硬い
印象があります。健太弓の慣らしが終わり、どんどん引いてきた
時に、引分け、特に目通り辺りからの収まりがどうなってくるのか、
とても楽しみです。
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流派東方不敗の弓シリーズがいつの間にか「にべ弓」ばかりになり、夏弓が手元不如意になっていました。
そういう訳で、投入したのが渡辺健太弓です。
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 弓師というより、射手として有名な人でしたが、松永重宣師の下で弓師の修行をされてきました。
私たちの所にも3枚打などの試作弓が出回ってきていましたが、ついに桜芯の弓を導入です。
健太弓はすでに側木櫨でニベ弓の製作まで進んでいると聞きますが、流派東方不敗はニベ弓が飽和していますので、お預けです。
 さて、早速ですが、側木が桜の弓ですが、質量は軽い。執弓の姿勢が軽く取れます。
松永重宣系の弓はどれも弓が軽くできています。竹の選定、側木の選定、芯の焦がし、削りなど製作過程で軽量化が色々と図られているのでしょうか。
弓が軽いのが良いか、ある程度質量があるのが良いのかは流派東方不敗の中では結論が出ていません。

kenta01.jpg

㔟をみてみますと、松永重宣系のカモメ型ですね。
同じ松永系の弓でも肥後三郎と違い、下㔟が穏やかな優しいふくらみを持っています。
佳也弓と並べてみますと、膨らみにボリュームがあるのがよくわかります。
同じ重宣師の弟子同士の弓ですが、若干違っています。
聞いたところでは、弓具店のリクエストに応じた弓の㔟で出荷しているようです。
播磨竹禅のニベ弓ですが、㔟(なり)は江戸㔟です。
おそらく、何処の弓具店でも売っていないと思います。
合成タイプは以前どこかの弓具店で売っているのを奇跡的に
発見しましたが・・・
胴の長い、台形のような弓になっています。
これを胴が抜けている、といわれるとつらい物があります。
胴が抜けているのは、目付けの辺りが膨らんでいる状態を
指します。もちろん、船底でもありません。
                           播磨竹禅にべ03

はっきり言って、抜群に好きな弓型です。
はじめて萬義弓を手にした時、こんな美しい㔟の弓があるのか?
と思いましたが、それがハザマ師匠の弓で見られるという幸せを感じます。
播磨竹禅にべ04播磨竹禅ニベ06

さて、上㔟・下㔟を巡っていきますと、ニベ溜が側木と外竹・内竹の間から見えます。
外竹・内竹の竹の肉厚が結構あります。そこが他の弓と違うところでしょうか。
そして側木は櫨ですが、脂分の多い、樹齢250年以上のものになります。
ただし、その分松永系の弓と異なり、弓の質量が重くなります。
このあたりは柴田勘十郎師の弓も同じく、肉厚のある竹、脂分の多い櫨のため、
弓の質量が異なります。
 竹や櫨とも入手できる産地、年代、弓作りの基本的なスタンスによる違いでしょうか。
ハザマ師匠の竹は固くて、刃が入れにくく、作業が大変だそうです
 そして、前回お知らせしたとおり、ある程度責めて仕上げましたので、
雪荷村といわれる村取りを行っています。弓の内竹の角を削り落として
います。内竹側から見ると内竹側が短い台形に弓が見えます。
最近の弓は内竹・外竹の長さがほぼ同じですので、長方形に
見えます。
 この台形型の弓は手が小さい人向けで、弓が手の内の角見の
位置にあたりやすく、弓が押しやすく
なります。とはいっても
ある程度弓が安定するまでそんな処理はしにくいですが。
以前からお伝えしてきました、播磨竹禅ニベ弓がとうとう完成しました。
2月に慣らしが終了したため、その際に仕上げをお願いしていたのが、出来上がりました。
待望の銘に花押が入ったニベ弓です。
                                   播磨竹禅にべ02
こうしてみますと、花押がなんだか「迫」に見えるような気がします。
仕上がったといいつつ、ここから更に村を取って責めあげていくのでしょう(笑)
今回は、仕上がるまで相当射込みを懸けてきたので、ハザマ師匠も最初から責めています。
いわゆる雪荷村を取った状態で、納品いただきました。
上の銘入りの状態と比べると、内竹を相当に削っていることがわかりますね。
播磨竹禅ニベ01
弓は6分ですから90センチで22~23キロ程度ですが、弓の細さでいくと見た目17~18キロの弓に見えます。
他の弓より小ぶりな関板は赤柿で、内竹は関板まで貫いていない状態です。
ちなみに関板は櫨が良かったのですが、軽すぎるということで赤柿になりました。
見た目にニベが見えていて、黒いラインが通っていますね。
                                播磨竹禅ニベ05  播磨竹禅ニベ07

                                      弓工房播磨07

工房を見まわるといろんなものがありますが、やはり気になるのが、芯の部分です。
櫨・籤・芯と播磨竹禅の弓はたいてい3本芯になっています。
                                  弓工房播磨02

「3本籤であれば3本とも竹芯になるので、3本芯」のようです。
5本とも竹になると弓の重量が重くなるため、4本が竹芯で1本が櫨になるようです。
5本とも竹にしている弓師もいるようですが。
竹芯

さて、今回は弓の村取り、修理も持参したのですが、例によって(笑)コアな
関係者が来訪していました。柴田勘十郎師のところもそうですが、ハザマ師匠ところも
ドラクエのダンジョンのように、師匠の周りに中ボスみたいな人がいて、
恐ろしい知識と行動力をお持ちのセミプロがいらっしゃいます。
 今回の方は超小型の「MY鉋」を持参のうえ、一心不乱に村取りをしていました。
お話をお伺いすると、かなりの腕の持ち主のようで、師匠曰く「村取りは任せられる」との事。弓も凄腕のようです。
 修理に持参した弓をそれぞれ見て、弓の歪みなどを見たうえで、村取りや修正方法を
的確に説明してくれました。弦の掛け方、弓の引き方(テンションの掛け方というか)も
熱く語っていただきました。
ここに来るにはやはり、油断してはいけない(笑)
弓を使う、育てるには、自分の技量を上げて引くだけでは不十分です。
弓の本来持つ性能を十分に発揮するには、弓の基本的な知識を少しでも
理解しておればずいぶん違いますよね。
「○○の弓は良い」のは事実かも知れませんが、たいていの弓は良い弓で出荷
されていますから、そこからアップグレードして本当に良い弓にするのは
射手の責任ですよね。
とても勉強になります。
今回は弓工房「播磨」訪問ツアーをお伝えします。
「あれ?いつも言ってるじゃん」と思われた方、そうです、そうなんです。
いつも訪問しているのは、販売店?弓具工房「はざま」です。
今回は播磨竹禅の弓打ち等実際の工程が行われているいわば工場を
訪問しました。
 播磨新宮ICを降りて山道を通ること15分くらいで、旧公民館の建物にやってきます。
弓工房播磨01
 油断すると通り過ぎそうですが、この集落の中心地だったみたいで、
保育所跡・小学校跡や簡易郵便局があります。
周りにはもちろんコンビニすらなく、静かな静かな環境で弓作りには適していると言えます。
 油抜きの竹と、積まれた櫨が竹弓を作っている証ですね。
こちらは姫路のお店と違い、作業スペースが広く、作業効率がよさそうです。
普段は見ることの無い、鉋や裁断機、弓張り台などがあり、
ここから「播磨竹禅の弓が生まれている」という躍動感が伝わってきます。」
                            弓工房播磨05
 
修理中の弓、新作の合成弓、ニベ弓、竹材、櫨の芯材、側木材、関板用木材など弓作りに関する
資材がそろっています。(当たり前か・・・)
 
 同行していた皆さんは珍しい機会にまるで子供のようにはしゃぎ回って、
ハザマ師匠に色々と説明して貰っていました。確かに楽しい
 
以前、萬義と宣斎の違いについて述べたことがあります。
今回、たまたまですが、萬義(重児作)と宣斎の比較ができる貴重な機会がありましたので、お知らせします。
 実は、萬義と宣斎の芯材を比較することができたのです。
松永シリーズの最高峰の二張り、しかも萬義は名弓の噂高い重児作です。
 いずれも、芯は五本芯でした。側木は上質な櫨。五本芯の中心は櫨を使用し、両サイドに火入れした籤が4本入っています。
                                五本芯
最近はニベ弓でも、芯の部分は合成接着剤で接着している弓が多いと聞きます。
そのため、ニベ弓であっても、夏場に使えるのだとか。
ただし、この二張は芯の接着までニベで行われています。

ちなみに、どちらが萬義でどちらが宣斎かお分かりになるでしょうか?
 肥後三郎「弓に生きる」、松永宣斎「宣斎弓ごよみ」を読んだ方はお判りになると思います。
そう、左が萬義、右が宣斎です。
 右の宣斎弓は、宣斎弓ごよみの記載のとおり、籤は炭化しているのではないかと思うくらい
火が通っていて真っ黒になっています。そして、「オヤジ」の作った萬義はそこまでは籤に火を入れて
いないようです。
 火を入れすぎると炭化するのはいいですが、返って繊維が弱くなったりしないのかしら?
と素人は心配しますが、大丈夫なのでしょうね。

さて、萬義と宣斎の違い、以前にもお話しましたとおり、㔟も違います。
萬義は江戸㔟、宣斎はカモメ型です。このことによる違いで弓の冴えの
感じ方が違います。例えるならば、萬義は「キレッキレ」で引き手を選び、
射手に高い技量が要求されます。
宣斎は「従順な」射手に従う弓で、射手の技量なりに、
つまり射手の技量が高ければ高いほど真価を発揮する
弓と言えます。
 さて、貴重な弓を手にすることができた皆さんはいかに。
そういうわけで流派東方不敗は人前では極力引かないように
しています。
... 続きを読む
征矢弽をいよいよ引いて貰うことになりました。
高校の時に購入したペナペナな(笑)弽しか使ったことがなく、
弽を変えるのがはじめてですから「怖い」・・・当然ですよね。
征矢さんの説明書には最初のうちギリ粉を使わないようにと書いています。
サイズが合わないなど不具合の場合にギリ粉をつけて使うと返品に支障が出るといううことで。
蛇足ですが、征矢さんから送ってきた「~ご使用に際して~」を読みましたが、
「難しい世の中になったなぁ~」が正直な感想です。
ここまで阿呆なことを言って来る
ユーザーがいるのか。。。おそらく、これは直販化の影響で、これまではそのクレームというか
難癖というかを弓具店が受けていたものだと思います。
 そして、間に入って説明・指導してくれる正しい理解力のある人が激減したのでしょうね。

                                IMG_1315.jpg

それはさておき、新弽使用開始です。
最初は暴発の起こらないよう細心の注意が必要です。
いつもよりがっちり目の中仕掛けとして、弽で筈を押し出さないよう
要注意です。
最初巻藁に向かい大三で2~3本離して貰いました。やはり怖いという・・・。
その後、巻藁で目一杯引いて貰いました。前の弽の引き方の癖が出ている
のと、力んで手繰っていますが、そこまで悪くは無いので、
恐怖感を払拭するのが優先です。
「大丈夫、しっかり引けているよ」
 本人たちは相当に違和感を感じていますが、直ぐに慣れてきます。
慣れてきたら、前の弽の引き方の癖を修正していけばよいので。
一週間もしたら、以前に増して鋭い離れが出るようになって来ました。
そして、彼女たちが練習に来ると燻臭が道場に漂う・・・
「家に帰ってから、ゆっくり眺めて楽しみます」
「よく見せて」、と半ば無理やり閲覧会を始めました。
セミオーダーですが、征矢弓具製作所のトップブランド「征矢」です。
さすがに見た目が違います。手が小さいため、やや小ぶりな弽です。
やや濃い目のこげ茶色で適度な燻しカラー。
そして、漂ってくる燻し匂い・・・、至福のときです
                                     IMG_1314.jpg
広げていくき、よく見ていくと、革のきめ細かさとしっかり感はよくわかります。見れば見るほど匂ってくるし
また、縫製というか刺繍が丁寧です。そのため、弽の高級感が出ています。
二人に挿して貰って、親指、親指と人差し指の間の股、人差し指・中指の詰まり感を確認です。
セミオーダーがどのくらいのフィット感なのかわかりませんが、二人ともぴったりサイズだったようです。
取り懸けの形をとって貰いましたが、人差し指の第一・第二間接の
弛みもなくばっちりでした。

「せっかくなので、早速使ってみようよ」とけしかけました。
高校を卒業して、何年かブランクがあって復帰した二人娘がいます。
復帰後の弓道が楽しいようで、毎日のように道場に練習に来ますので「部活コンビ」と呼んでいます。
 二人とも高校生の時の安い弽を使っていますので、革はクタクタで弦溝もぼろぼろ…。
それで二人とも「買い換えたい」と相談を受けました。
高校生の弽から一般の弽にスイッチするのは、コスト面でも技術面でも難しいですね。
 高校生の弽は2年ほどで使い切ることを念頭に2万円程度。
一般になると長い期間使うことを視野にいれて、良い革の弽を選択します。
そして、曲者なのが高い弽ほど控革が分厚く、硬くなりがちです。
その控革の厚い硬い弽を使いこなすが大変です。
高校時代と違って矢数も減るし、高校時代の弽の引き方に慣れているため、
違和感を相当抱えながら弓を引くことになります。
 「弽を買いたい」と相談を受けましたが、「チャンスが来るまでちょっと待ってて」といいまました。
そしたら来ましたよ、大きな波が。
そう、征矢弓具製作所の「ソフトバンク優勝セール」の開催です。
よし、チャンスだ!とは思いましたが、抽選のオーダーでは二人とも当選するわけもなく、
日和って無難にセミオーダー征矢弽にすることにしました。
それでも20%割引は破格です。通常より2ランク上の弽が購入できます。
よって、二人には迷わず最上級「征矢」ブランドをお勧めし、注文しました。
ソフトバンク優勝セールは相当な盛況でしたので、
少し納品に時間はかかりましたが、誤差の範囲です。
 納品は桐箱、縮緬の袱紗、弽袋入りで届きました。

                               IMG_1313.jpg

二人に弓道場に来るように伝え、来てもらいましたが・・・。
二人のリアクションがテンションだだ上がりで相当面白かったです。
 まずは、桐箱を周りから眺めて、においをかいだり、さすったり
「弽からやないんかい!」
と突っ込みを入れられないほど桐箱を触っていました。
そして縮緬の袱紗をさわり、「気持ちいい!」と触り、弽袋を「かわいいといって触り…
気持ちはわかる!
そして弽をさっさとしまおうとしていました。いやいやちょっと待ってよ。
大学弓道部設立といっても、設備や部の運営など問題は山積です。
弓道場を建設するとなると、大学の競技会で男子は6人編成。
ということは6人立の道場でないと対外試合ができません。
彼らからも道場建設の相談を受けましたが、当面オファーしない方がよいと伝えました。
もちろん、大学側から打診があれば、「要らない」とは言わないことと言いましたが・・・。
 現状であまり積極的に建設要望を進めないで、と言ったのには理由があります。
部の構成を見ると経験者は2名。活動形態は週に2回、2時間の練習です。
これであと8名の初心者を育成していきます。
 その中で道場を持つとどうなるか・・・。経験者は的貼り、安土直し、など道場の運営整備。
技術的には初心者の指導など、弓道場に来ても、弓を引くことにはならない状況になります。
それはそれで楽しいかもしれませんが、本来の弓道、的に向いて矢を飛ばすことは遠ざかって
しまう。
 よって、彼らが3年生になる時に道場があればいいな、という感覚で求めていくよう話しました。
①初心者の面倒は基本、流派東方不敗と経験者で指導します。
初心者の練習時間を短めにして、残りは体力トレーニングを行う。
②残った時間で経験者が引いて、流派東方不敗が射技指導をする。
指導にはクラブの皆さんの協力を仰ぎ、初心者教室に参加する。
そういった練習形態で進めることにしました。
 人の世話をするためだけに弓道場に通うのは生産的ではありません。
特に卒業まで時間の限られた学生であれば尚更です。
 目標大学を卒業して、地元やどこかで弓を引いても
「ああ、基本的なことは学んできたのね」
と思われる弓引きの育成です。
 国体や競技力の高いものを目指す場合、指導者を交替しなくては
なりません・・・。流派東方不敗にはその技量はありませんから
 よちよち歩きで何もない中で、クラブの皆さんの協力をいただきながら
スタートすることになりました。
部活動で使用する道具についても基本オーソドックスなものにしたいと考えました。
経験者はこれまで使っていたものを使うことを基本線として。
衣装ですが、大学の部活動であれば、色つきの道着や袴などもありますが、
コストを考えると道着白、袴黒が良い、女子はこれからのことを考えて
馬乗り袴で通すことにしました。
 道着も白といっても、いろんな素材がありますし、
袴もテトロンや木綿っぽいのもあります。
練習着はともかく、公式用のものは揃えて、道着にマーク等入れたほうが
部活動らしいということで、マークやロゴは後日部員で選定することにしました。
女子の胸当ては黒でメッシュではなく、着用も水流れとし、
女子もきちんと帯と着用することにしました。
 弓具では、弓、矢、カケ、弦は同じ銘柄のものを使うことにしました。
理由は指導上の管理がしやすいからです。
ある程度弓技水準が上がるまでは同じ銘柄の道具を使い、
弓技水準が上がったのちに、例えば固目の弦を使う、
四つカケを使うなど勧めていくことにしました。
 弓具は高額で全員分揃えていくことは大変です。
特に初心者用の弓は、短い時間しか使用しませんので、
必要なものではありますが、備品として揃えるには経費の面で辛いですね。
弓道部を設立しようとすると、弓具の面だけでもかなり費用がかかりますね。
ゆっくり揃えていこうということになりました。
前回お知らせしたとおり、大学弓道部の立ち上げにコミットすることになりました。
整理しておかないといけない問題はたくさんあります。
学内の問題は顧問の教授と相談いただかなくてはなりません。
今回、先生は弓道未経験者でしたので、運営相談は教授、
弓を引くことは流派東方不敗と分担を分けることになりました。
教授も「お時間が出来れば、弓道いかがでしょうか・・・。」ということで
弓を引くことに特化できましたので、問題を整理しやすくなりました。

その中でも
1 射技について
2 道具について
はよく考えておかなくてはなりません。

1 射技については、初心者は全弓連流とし、正面打ち起し礼射系を基本としました。
経験者は高校の時の流派そのままで良いとしています。
斜面から正面に変えても良いとも伝えて、選択は任せています。
 学生時代に斜面打ち起しで弓道をしていたが、正面打ち起しに変更した
という例をよく聞きます。社会人に指導者が見当たらないから、
というのが大きな理由だそうです。
 幸い、流派東方不敗の道場には、印西派、印西派浦上系、紀州竹林
などいますので、正しい指導が出来るかどうかは別として、まぁまぁ対応できます。
正面礼射系で弓を引いていれば、卒業後、どこに行ってもそれなりには
対応できるかなと思います。
 流派弓道を習っていて、将来地元に戻り就職するつもりとか、地元に指導者が
いるため、定期的に指導を受ける機会がある
などの場合は無理をして引き方を変えることは
無いと思います。そのため、習ったことを詳しく聞き取り、習っていることが反復でき、
技術的に向上できるようになればよいなあと思っています。
ひょんなきっかけから大学の弓道部の立ち上げに参画することになりました。
きっかけは同じ職場の後輩に、大学生1年生が
「弓道をやりたいが、大学に弓道場がない。
どうしたらいいでしょう」

と相談を持ちかけたことからです。
 職場で「うちで弓道といえば、流派東方不敗先輩ですね
そのように繋がるのが正しいかどうかは別として、相談に乗ることになりました。
 新入生が、弓道をしたいが部活が無い。学内に弓道場も無い中で、
それでも「弓を引きたい」、この希望には応えていかないといけませんよね。
・・・というわけで、うちのクラブの入会方法等を文書にしてお渡ししました。
学内で行われる部活動と違って学生が一般の弓道場に来るのはかな~り敷居が高いですからね。
 それから、何度か彼らに説明と打合せを重ねて、問題点や決めておかなくては
ならないことなどを話し合いました。
 それでも話し合う中で、納得した上でスタートしたほうが良いこと、決めておいたほうが
良いことはかなりたくさんありました。
今回の初心者弓道教室は終了直後に市の競技会と審査会が二週連続で
ある展開でした。そのため、それぞれ希望のほうに参加してもらうことにしました。
 経験者は競技会と審査会。未経験者は審査会には間に合わないので、競技会に参加。
ということで、教室終了後フォローアップとして週二回練習日を設けました。
 その日の前半で射技指導、後半で競技の間合いか審査の間合いを練習します。
経験の少ない人には混乱を招く練習ですが、時間が有りません。
整理して、これは競技の間合い、今からは審査の間合いと説明しても混乱しますが・・・。
 それでも、順調にこなしてもらい、
審査会では経験者チームの中から3名受審で
3名とも合格

競技会では好成績は残せませんでしたが、競技役員のお手伝いもこなし、無事終えることが出来ました。

それぞれ聞いてみますと、
「とても緊張した!」
「高校生の時にこんなに緊張してたのだろうか?」
「年に一度はここで開催されるので審査を受けようかな」
などと感想をいただきました。

競技会や審査会が日曜日に開催されるといっても
やり繰りしないと出てくることはできません。
 そこで無理をすると、折角帰ってきた弓道の世界がまた
遠のいてしまいます
。そうなると、もう二度と戻ることは
無いでしょう。
 改めてですが、弓道は職業ではなく、弓道をすることで物質的に
豊かになることはありません。家庭(単身であっても)があって、
仕事があってその中で余暇の時間が取れる人が同じ趣味で
時間を共有する
というこだと思います。
そこで、競技思考の人、審査思考の人、健康増進思考の人など等
それぞれにあった弓道との付き合い方を選んでいく。
そこで弓道を通じて精神的な豊かさを養うのかなぁと
私が若いときには価値観や取り組みを強要されたので、
それはないように「啐啄同時」を心掛けたいと思います。

 初心者教室生が無理をせず、それぞれのペースで
末永く弓道を続けることが出来ることを祈っています。